リターンロスブリッジ

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 要するに、基本的なブリッジそのものだ。

 AとBに同じものをつなげば、a点とb点が同電位になって、ノーマルモードの電圧はゼロになる。

 フロートバランを使って、コモンモードを除去すれば、AとBのアンバランスの程度が測定できる。

 金があればRFINとRFOUTにトラジェネとスペアナを、金がなければINにSGやノイズジェネレータを、OUTに受信機やゲルマ検波をつなぐ。
 極めて簡単な装置なので、工夫の余地はあまり無い。素材の良さがすべてだ。

 まず、2個の抵抗を出来るだけそろえる。

 100Ω、0.1Wのチップ抵抗、2,500個のリールが500円。

 デジタルテスターで3桁まで選別したものを、2個並列にして50Ωにする。
 両面テープに並べてから、テスターで測る。

 5%ランク品で、確かに−5%には収まっているが、96Ω台がほとんどだ。

 2個並列で48Ω付近になるが、バランスが問題なので、まあ我慢しておく。
 もう一つは、フロートバランのコモンモード阻止能力だ。

 これは以前実験して、500MHz以下ならこれと決めておいたのを使う。

 144MHzと430MHzで使うのが主な目的なので、下は100MHzくらいまでいければよい。
 で、出来上がりがこれ。ガラスエポキシ両面基板を組み立てて作る。

 左がRFIN、右がRFOUT、コネクタで乱れが出るので、同軸ケーブルを直接つなぐ。上と下がAとB。

 バランスが大切なので、見た目にも対称形に作る。
 入力側のアップ。

 苦労したんですよ。
 さらに、入力側ドアップ。

 100Ωの抵抗が4個使ってあるのが見えるかな。

 こいつの半田付けにどれだけ苦労したか。

 シールド板にFB−101−43フェライトビーズがブッシュ代わりに入れてある。効果の程は??だ。
 シールド板をはさんで、ブリッジの出力側はフロートバラン。

 フロートバランは、予備実験に従って、フェライトビーズのFB−801−43に4回巻きを2個直列。

 バランの下の基板は浮遊容量を生じないように、(裏面も)エッチングしてしまう。

 バランをシールド板に近づけすぎて、浮遊容量が増えたかも。
  
 さてさて、苦労して作り上げた。見た目も、なかなかイケてる。

 性能はどうだろう。まあ、マッドな研究所の方をご覧下さい