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 こんな自分は嫌だ、自分には何の魅力も能力もない、と思う事がある。



 今日、ある本を読んでいて、面白い話を見つけた。

 こんなインドの神話だ。



 昔、ヒトは神と同じ能力を持っていた。しかし、ヒトがその力を悪い事に使ったので、神はその力を封印することにした。

神さま:「ヒトがそれを見つけないように、何処に隠したもんかなあ。」

家来その1:「地の底深く埋めてしまうのがよろしいでしょう。」

神さま:「いやそれではいつの日か、だれかが掘り出してしまうかも知れない。」

家来その2:「海の底深く沈めてしまうのがよろしいでしょう。」

神さま:「いやそれではいつの日か、だれかが海に潜って、拾い上げてしまうかも知れない。」

家来その3:「高い山の頂上に置くのがよろしいでしょう。」

神さま:「いやそれではいつの日か、だれかが登って、見つけてしまうかも知れない。おまえら、ほんまに使えんやっちゃなあ。もちっとマシなアイデア無いのか。」

神さま:「そや。これをヒトの心の中に隠したろ。そこなら誰も探さんし、探しても見つからんやろ。」

 というわけで、ヒトは本来持っていた無限の力を、誰でも心の奥深く隠している。

 そして、神さまの狙いどおり、無限の可能性を自分の心の中に探そうとする者は少なく、見つけ出す者はさらに少ない。