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 民間では仕事をお持ち帰りすることが禁止されていたりするが、そうもいかない職場も多いだろう。逆に、家でできる仕事なら出社しなくても良い、という会社も増えているようだ。

 教師という仕事はお持ち帰り無しでは成立しない。

 授業時間は時間割によって1年中固定されている。時間割の空いているところで授業の準備をしたり、雑用をするわけだが、時間が全然足りない。放課後は部活や会議がある。

 結局、部活の生徒が帰ってから(つまり7時頃から)自分の仕事をすることになる。

 しかし、いつまでも学校に居るわけにもいかず、テストの採点だの、教委に出す文書の作成だのを持ち帰ることになる。今時は、テストの採点を持ち帰ることは、禁止されていると思うが、どうしているのだろう。



 さて、ある時、私は決定的に行き詰まった。どうしても時間のやりくりがつかない。これ以上睡眠時間を減らしたら、死んでしまうがな。

 そこで、夜は遅くとも12時までには寝て、朝5時に起きて仕事をすることにした。

 そうすると、あら不思議。朝仕事をすると、夜の2倍くらいはかどる。5時から7時までの2時間で、夜する仕事の4時間分くらいは片付く。



 思うに、朝の仕事が特別はかどるのではない。夜中に仕事をするのは能率が悪いのだ。夜の仕事は生体リズムに反する。「眠たい」と自覚していなくても、能率は落ちている。


 個人差はあるが、誰でも目覚めてすぐに全開で仕事ができるわけではない。それでも、夜中に仕事をするより、2倍はマシということだ。



 朝の仕事は、気分が前向きになる、というおまけもある。

 夜中に仕事をしていると気が滅入る。「ああ、眠たい。これが済んで眠っても、また起きて、明日も同じ事の繰り返しか。ドンヨリ。」

 朝、仕事をすると、「よっしゃ、チャッチャと済まして、朝飯食って、仕事行こっ!!」



 その後、時間に余裕ができて、できれば10時、遅くとも11時に寝て、朝の5時に起きる生活が定着した。実は、家族とリズムが合わないという問題点もあるが、概ね快適に過ごしている。