滋賀県と岐阜県の境にある八草トンネルを岐阜県側に抜けたところに橋がある。「八草村橋」とあるから、この辺が八草村だろうか。

 橋を渡って川沿いの道を進む。対向できない上に、所々崩れている。これでも、旧国道303号線だ。対岸の、地図で見当をつけていた辺りに小さな平地を見つけた。

 山中に似合わない立派な橋が有ったので、渡ってみるが、碑は見つけられなかった。
 八草村はあきらめて、近くの徳山ダムに向かう。ずいぶん大きなダムで、35mmでは全体が写らない。水は満水の80%くらい溜まっているようだ。

 湖底にはいくつかの村が沈んでいる。何とか言うおばあさんが撮った徳山村の写真集が有名だ。
 ダム湖に沿ってしばらく行くと、「徳山会館」という案内が有った。徳山村のメモリアルだろうと見当をつけて、寄ってみる。

 山の中にもかかわらず、たくさんの車が止まっている。もしかしたら徳山村の関係者だろうか。
 会館の中は徳山村の歴史や写真が展示されてあった。写真集も有って、一家族ずつの記念写真が載っていた。藤竜也の「村の写真集」のモデルだろうか。

 庭や屋上に展望台があって、「ほらあの辺に家があって・・・。」とか言っているのが聞こえる。やはり、かつての住人のようだ。