領土問題 その1    2015.9/7


・考え事にもどる

   

 国家とは、「国民」「領土」「統治」の3要素からなる。統治機構即ち政府は国民及び領土を守る義務がある。



 今、日本では、政府は国民を守る義務は放棄しつつある。中曽根康弘が(レーガンノミクスに影響されて・・・かどうか知らんが)新自由主義の方向へ舵を切った。小泉純一郎あたりでは露骨に、強者優先、弱者切り捨てを打ち出してきた。

 この間、事情が変わってきている。中曽根の頃は、まだ、「新自由主義によって、国力を高めよう」というつもりだった。しかし、小泉の時代まで来ると、日本の没落は避けられないのが明らかになってきた。

 小泉の考えは、要するに、日本は国力を失いつつある。国民全部を養う力はない。底辺部分は切り捨てて、国としての生き残りを目指した、謂わば、「日本ノアの方舟計画」だ。

 しかし、この方針は間違っていた。(もしかしたら正しかったのかも知れない。もっと悪くなっていたのかも。)日本の国力は急速に衰えることになった。

 その後、曲折は有ったが、現在「アベノミクス」という言葉が示すように、「レーガノミクス」路線を進んでいる。

 この選択はあるいは正しいのかも知れない。正直のところ、私には分からない。ただ、私は、限界集落に住む年金生活者なので、切り捨てられる側だ。



 さて、「領土」の方は上手く行っているだろうか。

 今、日本は、「北方領土」「竹島」「尖閣諸島」の、性質の全く異なった三つの領土問題を抱えている。

(1) 「北方領土」は、今まで解決の機会が何度もあったのに、外交のミスで取り返しがつかないくらいまずい状態にある。
(2) 「竹島」は、「歴史認識」の問題に絡んで、ほぐしようもないくらいもつれてしまった。
(3) 「尖閣諸島」は、地下資源の問題も絡んで、武力衝突の可能性も現実の問題になってきている。

 う〜ん、上手く行ってないぞ。

 さらに問題なのは、領土問題などあまり良く知らないパンピー(死語でごめん)が、嫌韓だとか嫌中だとか言って、問題を混ぜ返す。

 限界集落でウジウジしているジイさんが、天下国家の心配するのもお笑いぐさだが、取りあえず、次回は、「領土問題に関する、私の理解」をまとめてみる。