PTA活動について   2015.5/4


・考え事にもどる

   

 数年前からPTA活動についてあれこれ議論があるようだが、あまり議論が進んでいるような報道はない。

 それどころか、一部の保守系政治家は、そんなに嫌ならPTA活動なんかやめたらいい、とか言い出す始末だ。

 一般的な保護者はあまりPTA活動に熱心ではないし、興味すらない親も少なくない状況ではやむを得ないかも知れない。



 日本のPTAは、もともとは学校の運営をお手伝いしようという後援会活動だった。第2次大戦後は例に漏れず、GHQによる占領政策としてPTAが組織された。

 要するに、国家による教育の偏向によって学校が戦争礼賛の場になってしまったので、今後そのようなことがないようにシステム整備をした一環だ。

 教育委員会制度もそのひとつで、行政による一面的な教育支配を避けて、民間の意見を教育に取り入れようとするものだ。だんだん骨抜きにされて、今では行政機関の一部のようになってしまったけれども。



 PTAは、保護者や現場教員の意見を教育に反映させる、保護者や教員の研修の機会を作って学校の教育力を高めることが主な目的だ。



 近頃は、とりたててモンスターペアレントでなくても、学校教育に一言ある保護者が多い。であれば、積極的にPTA活動に参加してみんなの意見を集約したりすれば良さそうなものだが、それは嫌だという。

 学校の総務課あるいは教務課にはPTA係がある。その担当になると、毎年、PTA役員を選出するのに大変苦労する。

 学校によって選出方法は選挙だったり、前役員の推薦だったり、回り持ちだったり、くじ引きだったりする。何にせよ、選ばれた人が素直に引き受けてくれることは少ない。

 何度も電話したり、家庭訪問してお願いすることになる。しつこいと怒られたり皮肉を言われたりする。お手伝いをして、文句を言われていれば世話はない。嫌ならPTAなんかやめたらどうだと、かんしゃくも起きそうになる。



 が、しかし、本当にそれで良いんですかね。学校ではいじめや不登校などが絶えないのが現実だ。問題が生じてからいきり立ってだれかを責めるより、普段から学校をよくするためにちょっとずつ力を合わせてもよいのではないだろうか。