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ハイブリッドカーがガソリン車より燃費が良いのは理解できる。細かい工夫は有るものの、主に次の2つの理由からだ。 (1) エンジンの苦手な発進や加速をモーターにまかせる。 (2) 減速時にエネルギーを回収する。 発進にモーターを使うので、自動アイドリングストップという無駄な仕組みを積む必要も無い。 しかし、EV(電気自動車)やPHEV(コンセントから充電できるハイブリッドカー)が普通のハイブリッドカーより燃費がよいというのは本当だろうか。 エネルギーの変換にはロスが伴う。例えばエンジンで発電機を回して電気を起こしても、全部が電気に変わるわけではない。かなりの部分が熱となって捨てられてしまう。排気ガスに手を当ててみれば、実感できるだろう。 エンジンとモーターの弱点を補い合うハイブリッドカーと違って、電気自動車は常にモーターで走る。 燃費が良い、という特別な理由が無い。 実は、ハイブリッドカーと電気自動車では、電気を起こす方法が違う。その結果、電気の単価に違いが生じる。 電気自動車の電気は専用のコンセントから充電する。この電気は普通は発電所から送られてくる。火力発電所は重油や天然ガスを燃料にしている。 一方、ハイブリッドカーではガソリンでエンジンを回して電気を起こす。ガソリンは重油や天然ガスに比べて、もともと単価が高い上に、「ガソリン税」がかかっている。 税金はガソリン1Lあたり、ガソリン税53.8円、石油税2.5円だ。消費税は電気代にもかかっているから違いはない。 (余談だが、消費税はガソリンの価格全体にかかっている。つまり、ガソリン税にも消費税がかかっている。税金とは本来そういうものではあるが、ガソリン税は特に税率が高いので、やっぱり二重取りされているようで、気分が悪い。) 要するに、電気自動車の燃費が良いように見えるのは、ガソリン価格の3分の1から2分の1近くもかかっているガソリン税のためだ。 エネルギーの効率から言えば、わざわざ電気を起こして、遠くまで送電して、その電気でモーターを回すなどは、良い方法ではないことは明らかだ。 だから、電気自動車は財布には優しいかも知れないが、自然に優しいとは言えない。 火力発電やめて、全部原子力発電にしたら別だけどね。 ハイブリッドカーは電気自動車にいたる中間点のように思われているが、現状ではむしろもっともエコな車だ。やがて発電方法が劇的に変わるまでは。 さて、近頃ニュースが増えてきた「水素自動車」だが、これも怪しいね。その水素、どうやって作ってるの。 |
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